令和2年3月4日に行われた津山市議会定例会では、市長の施政方針に関する重要な質疑が行われた。
市内での米海兵隊単独訓練に対する受け入れの姿勢が問われ、議員から「危険な訓練をなぜ受け入れたのか」と厳しい質問がなされた。これに対し、谷口圭三市長は「日米安全保障条約に基づき国防施策の一環」と強調した。市民の安全を守る観点から、訓練中の状況確認や連絡本部の設置を通じて安全対策に努める方針を示した。
人口減少や子供の貧困対策に関しても議論が交わされた。美見みち子議員は、少子化と経済的背景から出生率の低下を指摘し、「出生率を2.0に引き上げる施策が必要」と主張。市長は、妊娠から育児までの切れ目ない支援策を講じる必要性を認めた。さらに、子供の貧困対策に関しても、公的支援を強化し、希望する全ての子供たちが教育を受けられる環境を構築する重要性が語られた。
また、高齢者に優しいまちづくりについても具体的な対策が求められた。特に、高齢者の交通安全対策として、ストップペダル等の公的支援制度の導入や自動車の事故防止策が提案された。これに対し市長は、国による「サポカー制度」の普及啓発活動を進める考えを表明した。
市道B80号線の整備計画については議会からの厳しい指摘があり、監査結果を踏まえた上での説明責任が求められた。特に、道路幅の変更に関する疑問が提起され、しっかりした説明が必要であることが強調された。市長は、交通量や安全性の観点から整備計画の重要性を語り、改善策を引き続き検討するとした。地域住民との対話を通じ、納得のいく説明を行うことに努めていくと述べた。
これらの答弁から、市長は市民の生活に根ざした政策を進めつつ、厳しい財政状況を鑑みた地道な改善策が必要であることを強く強調した。議員たちは、引き続き市民の声を反映しながら、的確な施策が実行されるよう監視する姿勢を示すとともに、今後も真摯に議論を重ねることが求められる。