令和2年5月8日に真庭市議会の臨時会が開催され、12件の議案が審議された。特に新型コロナウイルス感染症に関連する議案が多数を占め、市民生活への影響を考慮した多くの施策が提案された。
今回の臨時会では、市長の太田昇氏が新型コロナウイルスの影響について深刻な状況を憂慮し、国が発出した緊急事態宣言やその後の財政措置に触れ、市が取り組んでいる諸施策について報告した。特に、真庭市税条例の一部改正や国民健康保険税条例の改正が議論され、軽減措置などが含まれたことが特徴的である。
また、臨時会では真庭市における新型コロナウイルス対策への対応の一環として、補正予算が各種提案された。この補正予算の中には、特別定額給付金の支給が含まれ、スムーズな支給体制を整備する方針が示された。市民一人につき10万円の給付金が予定されており、市民の生活安定に寄与することが意図されている。
さらに、議案第42号に関する質疑では、特定給付金の受給対象者に関する質問がなされ、出生届を経た子どもへの対応や、生活困窮者支援が求められた。市長は、必要な対応をしていく意向を示した。
また、教育長の三ツ宗宏氏は、学校再開に向けた感染症対策について言及し、GIGAスクール構想の一環としてリモート授業の実現を目指す考えを述べた。高校生及び中学生には、一人一台の端末提供が計画され、今後の学びのあり方の変革に期待が寄せられている。
議会では、真庭市の独自の施策として地域の商業活性化を図る「おもいやり事業」が紹介され、都市部からのふるさと納税を受けての特産品販売を進めることも内容に含まれた。前例のないコロナ禍において、市民と企業を支援するための多岐にわたるアプローチが必要とされていると認識され、その実施を各所で周知していくことが求められている。
最後に、議員からは特に観光業や飲食業への直接的な支援策を求める意見が多く出され、真庭市ではさらなる対策が必要とされている。特にタクシー業界への支援や、補助金の活用についての意見も出ており、今後の検討課題とされている。市長は今後の状況に応じた柔軟な対応を考慮していくことを約束した。