令和元年12月10日、真庭市議会は第5回定例会を開いた。議事は一般質問から始まり、議案の審議が続けられた。特に注目を集めたのは防災対策と地域のひきこもり対策に関する質問であった。
大月説子議員は、地域防災力向上とコミュニティー連携について、市長の見解を求めた。近年の気候変動により、災害に対する備えが求められる中、自主防災組織の重要性が増していると指摘。また、地域内での協力体制の強化が必要であると述べた。市長の太田昇氏は、自主防災組織の設立支援を進めており、７７％の組織率の向上を果たしていると報告した。
さらに、大月議員はひきこもりに関する取り組みについても言及。ひきこもりは深刻な社会問題となっており、適切な支援策の必要性が強調された。市長は、個々のニーズに応じた支援が重要であり、各団体との連携を通じて解決を図ると述べた。特に、健康福祉部と協力し、相談窓口を地域で開設するなどの取り組みを進めていることにも触れた。
次に、令和元年度の補正予算案が議題に上がり、特に簡易水道事業と高齢者医療特別会計についての質疑が多かった。これらの予算精算で、効率的な資源配分が求められる状況にある。この中で、アウトソーシングの意見が出され、安易な対応には事務処理のリスクが伴うため、慎重な姿勢が求められた。
今後の課題として、地域価値を高めるためのイベント開催や、地域資源の活用が議論され、特に真庭市においては、住民の合意形成が重要であるとの意見が強調された。市長は、住民参加型の企画を重視し、より良い真庭市の実現を目指す考えを示した。
総じて、市議会では防災対策と地域福祉、財政状況に関する活発な意見が交わされ、真庭市の持続可能な発展に向けた重要な議論が行われた。議案は次回の本会議での討論、採決に向けて準備が整えられ、引き続き市民生活に密着した政策が進められることとなった。