真庭市における各種施策が、障がい者やがん患者への支援を強化する方向へ進展している。
最近の市議会では、真庭市のアピアランスケアに関する医療具購入助成についての提案がなされた。市民福祉を向上させることを目指し、昨年から運用が始まっている県の間接補助を活用し、がん患者が医療用ウィッグや乳房補正具の購入を支援する計画が進行中である。市長の太田昇氏は、この助成の重要性を強調し、今後は真庭市としても制度の導入を進めていく意向を表明した。
太田市長は、医療機関や福祉施設への導入事例に触れ、自律神経のリハビリにも活用されるとした足こぎ車いす「COGY」の活用も検討する。特に、障がい者が運動機能を取り戻す手助けができる点に着目し、効率的な活用法としての制度を整備する考えが示された。
また、真庭市における障がい者雇用の現状については、健康福祉部長の樋口竜悟氏が報告。障害者手帳を持つ方々の約18%が何らかの形で就労しており、企業への啓発活動も行っていることが伝えられた。特に、地域づくりへの理解促進が不可欠であるとし、地元の企業とのセミナーや交流も実施していることを強調した。
真庭市の教育長・三ツ宗宏氏は、通級指導教室の現状を報告。現在、遷喬小学校を拠点とし、他の小学校にもサテライト教室が設置されている。教育環境の改善が求められており、今後の設計計画には通級指導教室のスペース拡張を含め、利用者のニーズに応じた取り組みを広げていくポジティブな姿勢が見られた。
メディアリテラシー教育については、未就学児を対象とする新たなカリキュラムを作成する必要があるとの見解が示された。真庭市としても、子どもたちが情報の正誤を見分ける力を育む取り組みが重要であると考えている。また、教育現場において情報社会を意識し、子どもたちが自由に意見を表明する場を用意することが大切とされた。
太田市長は、地域における情報の受け取り方やメディアの信頼性が今後の課題として挙げられる。特に、子どもに対する情報教育の重要性を再認識し、多様な視点から意見を募っとしながら施策を策定することが求められている。
最後に、今石危機管理監が、災害時に求められる資源の確保やシステム整備に関して詳述した。市民のアウトリーチを進める中、ハード面とソフト面の両面で施策を進化させることが重要と述べた。
このように、自助・共助・公助の精神を基盤として、真庭市は共生社会の構築や、障がい者雇用の促進に向けた施策に取り組んでいる。