令和5年3月8日に開催された真庭市議会の定例会では、少子化対策や地域経済の振興、公共サービスの向上に関する重要な議論が展開された。
特に、こどもはぐくみ応援プロジェクトについての議論が大きな関心を集めた。森田敏久議員は、2022年の出生数が222人と減少している現状を指摘し、「子育て支援のために、ポケットパークの整備や、こどもはぐくみ専門官の権限が重要である」と強調した。市長の太田昇氏は、「子どもが遊べる場所が必要で、年間1～2か所の整備を目指す」と述べた。
次に、まにこいんの普及についても熱心な意見が交わされた。森田議員は「蒜山地域での購買流出を抑え、デジタル地域通貨を利用して、市内での消費循環を図ることが重要である」との見解を示し、地域住民の意識を高めるための施策を求めた。太田市長は、「現在、ユーザーが2543名、加盟店が156軒、コインの流通量は2949万円」と説明し、さらなる利用促進を目指し、チャージ機の増設や運営側の特徴を活かした施策を検討していることを明らかにした。
集いの場についても質問があり、森田議員は「地域に新たな運動クラブ型の集いの場を設けること」を提案した。市長は「今後、運動クラブ型の新たな集いの場を創設し、健康促進に寄与する」と語り、具体的な展開が期待される。
また、公共交通の維持に関しては、「まにわくんの運行時間の見直しや、乗り継ぎの利便性向上について検討していく」との市長の見解が示された。特に、週末に運行されるバスやオンデマンド交通（チョイソコ）の導入が、高齢者の移動に役立つ施策として期待されている。
結婚推進についても話題が挙がり、結婚相談や情報提供の強化を求める意見があった。町の魅力を高め、若者に定住してもらうためには、「単なる施策ではなく、未来に希望を持てる社会をつくる必要がある」と太田市長は力を込めた。
最後に、行政経営については、公共施設の再編や職員育成の重要性が強調された。市長は「施設の有効活用と維持管理に取り組みながら、職員が市民のために全力を尽くす体制を整えていく」と述べ、持続可能な行政運営への決意を新たにした。
以上の議論を通じて、真庭市の未来を見据えた政策の推進が求められる中、住民の声を丁寧に聴きながら、地域の発展に向けた施策の実現が期待される。