令和3年6月29日、真庭市議会において、市の多様な課題に対処するための重要な議題が取り上げられた。特に、真庭市パートナーシップ宣誓制度の導入や音声コード「ユニボイス」の活用が焦点となった。
真庭市では、法律上の婚姻が困難な2人をパートナーとして公に証明する新制度導入を計画しており、当事者への支援や市民啓発が求められている。妹尾智之議員はこの制度について、「真庭市が人権尊重の観点から導入を決定されたことに感謝しています」と述べ、具体的な実施方法や対象者について質問を行った。
市長の太田昇氏は、共生社会を目指し、制度の検討を進めており、他の自治体との連携も視野に入れていると説明した。この制度の導入を通じて、生活上の困難を軽減することを目指しているという。
また、音声コード「ユニボイス」に関しても、視覚障がい者や高齢者に向けた情報提供の一環として、その導入が提案された。市長は、誰もが等しく情報を得られるよう、具体的な検討を進めると述べた。
続いての議題では、湯原温泉病院で発生したクラスターについて市長が説明を行った。この問題は、地域の医療体制へも影響を及ぼす可能性があるため、感染症対策を強化する必要性が示された。
さらに、空き家の活用を通じての移住促進策も話し合われた。これは市の人口減少を食い止めるため、地域の活性化に向けた重要な施策である。市では、空き家バンクの登録促進を進め、さらに定住者の受け入れを強化するための施策が求められている。
最後に、有害鳥獣による被害や耕作放棄地の問題についても議論となった。これに対して市では、農業支援や住民との協力を通じた対策の強化を図る必要があるとの意見が出された。特に猿やイノシシによる被害が深刻なので、従来の捕獲方法に加え、地域の連携を強化し、持続可能な対策を講じていくことが急務である。
新たな施策を通じて、真庭市は市民の意見を重視し、より良い地域づくりを目指していく方針を示している。