令和5年9月1日に開催された赤磐市議会定例会では、さまざまな議題について議論が交わされた。特に、ふるさと納税および返礼品の状況についての質問が注目を集めている。
ふるさと納税に関して、金谷文則議員(第11番)は、赤磐市の返礼品の種類やその評価について意見を求めている。総合政策部長・倉本貴博氏によれば、令和4年度の寄附額は2億8,000万円を記録したが、その内訳には市場の変動や競合の影響があったという。特に、桃やぶどうが共通返礼品として広く流通した結果、寄附の選択肢が増えたことが要因として挙げられる。今後、赤磐市は返礼品の多様化を図ると強調し、事業者と協力を進めていく意向を示した。
また、安心・安全なまちづくりに関して、金谷議員は特に犯罪対策と住民参加の重要性を強調した。友實武則市長は地元住民との協力が不可欠と認識し、地域活動を通じてのコミュニティ作りを提案した。例えば、高齢化が進む中での若者の参加を促す施策が必要であると述べた。
続いて、下水道工事の進捗と企業進出に関する話題も取り上げられた。金谷議員は、「現状ではお金がないためほとんど進んでいない」との見解を示し、改善策を求めた。市長は国の補助金を最大限活用し、効率的な整備を進める意向を明かしたが、地域への期待が高まる中での具体的な進捗には慎重になる必要があると指摘した。
さらに、新たな拠点整備事業における多様な施策についても議論された。金谷議員は、社会実験や、地域住民が直接参加できる仕組み作りが必要であると述べ、事業を進める中での意義を示した。市長も、各種施策の費用対効果を測るための社会実験を行うことの重要性を認識している様子だった。
最後に高齢者支援のイニシアチブが取り上げられ、地域住民の支援体制の構築が重要視された。市長は、地域包括ケアシステムを通じて、さらなる支援の強化に努めると説明した。特に独居高齢者への支援策を強化する必要性が求められている。
この定例会を通じて、赤磐市が直面する課題への取り組みが明らかになり、市民との連携をいかに深めるかが今後の大きなテーマとなることが示唆された。