令和2年9月1日、赤磐市議会の第5回定例会が開催され、市民からの要望を踏まえた公共交通の充実と新型コロナ対策について議論が展開された。
その中で、公共交通の問題が特に議員からの関心を集めた。福木京子議員は高齢者からの要望に応え、宇野循環バスの廃止後の代替手段として週2回の専用タクシーまたは小型バスを提案した。市内には徒歩や公共交通が利用できない人数が多く、日常の買い物や病院通いが困難になっているという。福木議員は、迅速な代替交通サービスの提供を強く求めた。
安田良一総合政策部長は、赤磐市の地域公共交通の形成計画に基づく取り組みを発表し、今後、公共交通のニーズを満たすための施策を検討する意向を示した。また、9月末には新たな公共交通体制の方針を発表する予定であるが、即時的な施策については言及しなかった。
次に、新型コロナ対策に関する質問が相次いだ。特に、福木議員は、感染震源地での徹底検査を推進すべきだと強調し、他地域での成功事例を挙げて市の対応を促した。友實武則市長は、市として独自に行った検査に対する評価を受け入れつつ、保健所や医療機関と連携してやるべきことを進めていくと述べた。
また、醫療機関への支援についても言及があった。福木議員は、医療現場が苦しんでいる状況を考慮し、強力な財政支援を求めた。これに対し、友實市長は赤磐市による医療機関への独自支援を実施しつつ、県や国への要望も継続する意向を示した。また、国の休業支援金や家賃給付金の周知が不十分であるとの指摘にも答え、ホームページや広報などでのPR強化を図る方針を述べた。
児童教育についての質問も出た。教育現場では、少人数学級を求める声が高まっており、場面によっては35人を超える状況がある中で、教育次長は現状を受け止めつつ、さらなる工夫と試みが求められていることを認識していると答えた。