令和2年3月23日、赤磐市議会の第1回定例会が開催された。
今回の会議では、赤磐市教育委員会教育長の任命について多くの議論がなされた。友實市長は、土井原康文氏の任命を提案し、教育長の経験や適性を強調した。市長は、「彼は36年間の教員生活を経て、教育行政への知識も豊富である」と述べ、議会の同意を求めた。しかし、議員からは歴代教育長の任期が全うできなかった原因を尋ねる声も上がり、過去の任命経緯について疑問が投げかけられた。
これに対し、市長は「過去の任期満了前の辞任は健康上の理由が多い」とし、新たな教育長の任命に向けた理由を説明した。また、議会内の質疑応答では、土井原氏が不適切な行為があった事件に対処できるかどうかも議題に上がった。市長はその点にも言及し、教育長として真摯に向き合う意向を示した。
次いで、過疎地域自立促進市町村計画の変更についても話し合われた。吉井会館の改修事業に関して、市は多目的ホールの照明器具の取り替えを予定しているとし、地域住民の利用状況を踏まえた計画であることを報告した。この計画の継続性についても議員から意見が寄せられ、市側が引き続き地域の声を重視すべきという趣旨の意見があった。
さらに、健康保険や児童健全育成事業に関する条例の改正案についても採決が行われ、赤磐市の福祉施策や予算も承認された。特に令和元年度赤磐市一般会計補正予算については、実施した施策が地域にどのように寄与するかが焦点となり、地域活性化につながる取り組みが求められているといった指摘も聞かれた。
また、発議第5号に関して赤磐市議会議員のハラスメント根絶に向けた決議が可決されたことも注目される。この決議は、市民の信頼を回復し、議会の責任を果たすための重要な一歩と位置づけられている。
市民に寄り添った施策の推進と、議会内の環境改善に向けた取り組みが、今後の課題とされ、赤磐市議会は引き続き健全な環境作りに力を注いでいく方針を示した。