令和5年第1回定例会が3月10日に開催され、重要案件が次々と可決された。特に、令和5年度の一般会計予算が大きな関心を集めており、総額119億2千万円の予算は、前年より約5億8千6百万円の増加となった。
平井康之町長は予算案に対する賛成を表明し、「人と町がきらめく和のふるさと王寺の実現に向け、計画を基に現状の課題に向き合った施策が反映されている」と強調した。予算審査特別委員会では、慎重な質疑が展開され、賛成意见と反対意見も交わされた。
反対意見の一つで、小山議員は、行政のデジタル化が住民サービスを後退させる、と述べた。さらに、プライバシーの侵害問題について懸念を示し、高齢者の水道利用に関して、負担軽減策も求めている。
その一方で、賛成意見では、松岡議員が町の発展を期待する姿勢を示し、地域振興や町制施行100周年へのビジョンを描いている。「地域のリーダーとして、町長がこれまでの成果を受け継ぎ、さらなる発展へと導くことを期待する」と語った。
また、国民健康保険特別会計予算も可決され、県内均等税率を段階的に導入する方針が確認された。幡野議員は、低所得者への負担軽減が十分でないとの見解を示し、引き上げに反対の姿勢を貫いた。その一方、坂下議員は、健康増進目標を支持し、計画的な税率の変更に賛成した。
介護保険制度や水道事業についても、慎重に審査が行われ、賛否が分かれた。特に水道事業の予算には、収益的収支の見通しについて懸念が示される一方、北村議員は、安全・安心な水道供給のための必要な施策であると主張した。
このように、令和5年の定例会では、各議案が熱く議論され、住民生活を豊かにするための具体的施策が採択された。議員たちの意見は今後の王寺町の成長にどう影響を与えるか、注目が集まっている。