令和3年3月8日、王寺町議会において令和3年度施政方針が発表された。平井町長は、住民の生活の質向上と地域政策の確実な推進を誓明した。
今回の施政方針は、住み続けたいまちづくりの重要性を強調し、生活満足度の向上を目指した4つの基本政策—安全・安心のまちづくり、住み続けたいまちづくり、未来を担う人づくり、住民に開かれ自立するまちづくりを掲げた。まず、防災拠点のいずみスクエア建設計画が進行しており、地域の自主防災活動を支援する取り組みも進んでいると説明した。
教育面では、義務教育学校の開校に向けた施設整備や、保育園無償化の推進を述べ、教育環境の向上に注力する方針を示した。また、地域の歴史や文化を活用した観光振興策にも言及し、観光名所としての達磨寺や明神山の魅力を高める取り組みが進められることが期待されている。特に明神山は最近「日本遺産」に認定されたことが強調され、その活用を通じて地域経済への寄与も目指されている。
新型コロナウイルスの影響に対する対応策も取り上げられており、ワクチン接種の迅速な実施を計画している。特に高齢者やリスクの高い住民への早期接種を最優先事項とし、医療機関との連携を結び、接種体制を整える方針を示した。また、地域経済の活性化に向けて地域振興券の配布などの支援策を展開する計画も立てており、住民生活の支援に努める姿勢が伺えた。
令和3年度予算では、歳入歳出それぞれ135億7400万円という規模の予算が計上された。特に、新型コロナウイルス感染症への対応では、地方創生臨時交付金の追加交付を含めた特別予算が計上されている。これにより、住民福祉の向上に貢献することが期待されている。その他の施策として合理的な公務運営を図るため、財源の確保・適正利用にも努める方針を示した。
議会では、平井町長の施政方針に基づき、各種専決処分が報告され、議員によって選任案が多数承認された。新たな使命に対する責任の重さを感じる指導者たちが、地域の未来に向けた礎を築くため一致団結する姿勢を見せた。これにより、さらなる地域発展が期待される。