王寺町議会は令和4年3月14日、定例会を開催し、総額約113億3,400万円の一般会計予算を可決した。この予算は、前年度から22億4,000万円の減少を見込んでいるが、町民サービスを維持しつつ、持続可能な財政運営を目指す内容となっている。
議案に対する審議では、特にデジタル化や教育施策についての意見が分かれた。反対意見としては、「デジタル化によるプライバシー侵害が懸念される」と小山議員が述べ、賛成意見では「行政の効率化が期待される」と松岡議員が強調した。
さらに、医療関連の予算に関しては、国民健康保険特別会計予算が令和4年度において24億4,100万円に達する見込みであり、保険税率の引き上げも議論の的となった。幡野議員は「加入者の負担を考慮するべき」と反対したが、賛成派は「持続可能な制度運営に必要」と主張した。
また、後期高齢者医療特別会計予算は増額となり、現役世代の負担軽減に寄与することが期待されている。このことについても賛否が分かれ、高齢者の生活を守るための施策の必要性が指摘された。
議会は、王寺町における安全で安心な生活、教育の質向上を願う様々な声を反映し、町の未来に対する期待を込めた予算案を承認した。