令和4年6月7日の奈良市議会定例会が開かれ、様々な議案が議題に上がった。
市長専決処分の報告や選挙運動の公費負担に関する条例改正案など、合計11議案が一括で審議された。
中でも、榎本博一議員が提出した質問が目を引いた。高齢者向けスマートフォン講習の充実を求める意見に対し、福祉部長の小澤美砂氏は、昨年度から開催された講習が好評だったと報告した。52講座で439名が参加し、参加者からは「分かりやすい説明を受けた」との声が多数寄せられたという。
また、男性トイレにサニタリーボックスを設置する提案もあり、総務部長の吉村啓信氏は具体的な取り組みを紹介した。
鹿による市街地での被害も問題視されており、教育部長の北谷雅人氏が鹿の餌やりの禁止や市民の意識向上への取り組みを述べた。市内には多くの農作物が鹿によって被害を受ける実態があり、その対策も求められている。市の役割は、適切な保護のもとで鹿と共生するための施策にあります。
さらに、学校給食についても議論が交わされた。給食費の中で牛乳が占める割合が高いことから、代替となる食材の導入が必要ではないかという意見も出され、教育部長は栄養基準を遵守しながら工夫をしていく方針を示した。
議会ではこれらの議案をもとに市民生活の向上を目指す取り組みが強調され、将来に向けた様々な施策が期待される結果となった。