令和元年12月定例会では、奈良市の各種議案が審議され、特に補正予算が焦点となった。
主な議案には一般会計補正予算第5号や土地区画整理事業特別会計補正予算第1号、また給与や報酬に関する条例改正が含まれており、全154件の議案が提案された。議長の森田一成氏が議事を進行させ、市民からの質疑が行われた。
無所属の林政行議員は自らの健康状態を報告し、奈良市総合福祉センターと温水プールの現状について質問を投げかけた。林氏は、施設の老朽化が進んでいるとの認識を示し、市長の仲川元庸氏に改善策を問うた。特に老朽化した設備の安全性が利用者に与える影響について懸念を表明した。これに対し、仲川市長は、「継続的な修繕作業を行ってきたが、老朽化の問題が存在する」と述べ、今後も詳細な調査結果に基づき対応する意向を示した。
また、防犯カメラつき自動販売機の設置が地域の防犯活動に寄与できるとの提案もあり、危機管理監の國友昭氏は「防犯カメラの設置を進めるため、先進的な自治体の事例を研究・検討する考えだ」と述べた。さらに、災害時要援護者情報の地図化については、重要性を認識しつつも課題が残るとの見解を示し、今後の方針について詳しい答弁が期待される。ただし、具体的な実現に向けた取り組みは遅れているとの指摘が相次いだ。