令和4年12月6日、奈良市議会は第96号から第130号の合計36議案を一括議題にし、各議案の内容および提出理由について質疑を行った。最大の特徴は子ども医療費の助成拡充に関する議案が含まれていることで、塚本勝議員は、これを子育て支援の一環と位置づけ、早急な実施を求めた。市は、18歳までの現物給付に向けた調整を進めていると答えた。
また、消防団条例の改正案についても質疑があり、団員数の減少が問題視された。東川洋志消防局長は、地域支援消防分団の設立を通じて団員の確保と地域防災力の強化を目指すと述べた。さらに、消防団員の移動支援施策の充実も必要と訴えた。
特別支援教育の現状についても意見が交わされ、学校教育の包括的支援が求められた。特に、障がいのある児童に対する支援が求められ、課題解決のための地域連携や支援体制の強化が重要とされた。
さらに、ならまちの観光に関する報告もあった。奈良市は、国連世界観光機関(UNWTO)と連携し、ガストロノミーツーリズム国際会議を奈良で開催。そのPR活動が行われ、地域の特産品のプロモーションが期待されている。
奈良クラブのJ3進出に伴う地域振興策も議論され、さらなる施設整備の必要性が指摘された。市は、新スタジアムの開設を前提にスポーツ施策の拡充を検討する意向を示した。
このほか、高齢者への移動支援策や市民農園の設置に関する提案もなされ、持続可能な地域の発展を視野に入れた各施策が進むことが強調された。