平戸市では、近年の大規模災害に備え、危機管理及び防災計画の見直しが求められている。特に、周囲の変動がある今こそ、自市の安全を守るための取り組みが必要とされている。この流れの中で、黒田成彦市長は、 「市民の安全・安心を預かるトップとして、気候変動に伴う防災・危機管理について真剣に取り組むべきだ」との所見を表明した。また、地域防災計画の見直しに関して、陸上自衛官を防災会議の委員として委嘱することにし、実務的な視点を計画に加える考えも示した。さらに、大橋が通行止めになった際のリスク管理として、代替ルートの確保や緊急輸送手段の計画も必要となると語った。
加えて、平戸市は、特にアゴ漁、つまりトビウオを重要な水産資源と位置づけており、現在の平戸市の市場において、アゴの漁獲量の変動は直接的な経済影響を及ぼす。漁業関係者への保障、さらには価格安定の施策に取り組むことが求められている。アゴの漁穫の価格については、時折2000円をもとに漁に出るか否かが決まるとの見解が示され、販売価格の安定確保が急務となっている。また、地域団体商標制度に関しても、平戸のアゴをブランド化したい意向があり、特許庁の条件を満たす必要があるため、地域団体の構成と協力が重要だとする。
その一方で、消防活動における人員配置の状況や、消防団の活動についても言及があった。現在、平戸市の消防団の構成は78名とされ、定数を充足している。ですが、消防団員自身の人手不足や意向などが問題視されており、団員確保への取り組みが望まれている。特に若年層への消防の採用を進めるためには、地域での消防活動をより一層魅力あるものにする必要があるとの見解が述べられた。また、防災訓練についても、実施を続けることによって消防技術向上に貢献し、地域による消防団活動の充実を図ることの重要性が強調された。
それらの課題に対して地域での結束や、地域住民の協力が求められ、今後の展望としては、地域の実情を反映した柔軟な対応が不可欠との意見も多く交わされた。特に、地域と行政との連携を強化していくことで、平戸市の安全度を一層高めることが期待されている。