令和3年3月定例会が開かれ、議会は様々な議案について審議を行った。特に、コロナ禍の影響を受けた予算やワクチン接種の体制についての議論が注目を集めた。
日程第1では、小山田議員の発言取り消しに関する申し出があり、議会はこれを許可した。続いて議案審議に入り、複数の議案が一括で議題に上がった。
総務厚生委員長の山田能新氏は、令和3年度の一般会計予算の審査結果を報告した。その中で、新型コロナウイルスの影響により税収減が見込まれ、2億円程度の市税の減少が予測されていると説明。これに対し、財務部長は、普通交付税の影響を踏まえれば、見た目以上に大きな影響はないと考えていると述べたが、将来的な財政運営への懸念も示した。
また、ワクチン接種についての議論も生じた。竹山俊郎議員は、75歳以上の高齢者7,108人に対して、現時点で975回分のワクチンしか配分されていないことを指摘し、混乱を招く恐れがあると問題提起した。この点に関し、山田能新氏は一部の医療機関で接種を行うため、各自が予約をする形になると説明した。だが、高齢者が個別に予約を行うことの難しさも指摘され、もっとスムーズな運用が求められた。
さらに、コロナは財政に影響を与えており、平戸市の財務状況や新規事業への展開、雇用創出など、今後の課題が明確になった。特に、副市長の選任や監査委員の選任について議論し、松田隆也氏が新たな副市長に選任され、期待が寄せられている。また、退任される町田副市長からの挨拶もあり、議会の皆による感謝の気持ちが表された。
このように、様々な議案を受けて、議会は市民生活や市政発展に寄与するため、今後も努力していく姿勢を示している。特に、ワクチン接種の円滑な運営と財政運営の安定が市民からの大きな関心を集めている。
議案の可決を経て、令和3年3月の平戸市議会は閉会を迎えた。