令和5年9月に開催された平戸市議会の定例会では、重要な議案が審議された。
議案第67号と第68号では、平戸市例における職員の定数ならびに特殊勤務手当が見直された。松本正治総務厚生委員長は、人的余裕がない交通船事業における育児休暇取得の難しさに言及し、船員の定数を増員し、職場環境の改善が目指されると説明した。この提案に対し、議員からは船員の処遇改善が不可欠との意見があり、特に船長や機関長の給与の引き上げが求められた。
また、議案第73号に関連する水道未普及地域解消事業について、平戸市の大山高部地区を対象とした補助が説明された。この事業は、対象世帯に対して上水道供給施設の設置工事への補助を行うもので、他の未普及地域への広がりに対する懸念も示された。議員からは、管から離れた地域への対応が難しいという指摘があった一方で、タンクを使用した水道水の供給方法も提案された。
続いて、議案第81号では固定資産評価審査委員会の委員選任が行われ、この選任に関して質疑が行われた。さらに、交通渋滞策に関する意見書が提出され、平戸大橋付近の渋滞改善を求める声が議会内で高まった。議会では、このような交通問題への迅速な対応が今後の重要課題として指摘された。
最後に、議長の山田能新氏は、記録的な大雨に見舞われた地域の復旧活動の重要性について述べ、議員が提言した意見についても感謝の意を示した。今回の定例会では、議会が市政運営に対する多様な視点を示し、行動できる場づくりが進められたことが評価された。