令和5年6月定例会が開会し、重要な案件が審議された。
議会では、辻賢治議員と吉福弘実議員が全国市議会議長会よりそれぞれ20年以上及び10年以上の議員在職表彰を受けたことが報告され、表彰状が伝達された。
続く議案審議では、総務厚生委員長の松本正治氏が主な議案を報告。在職要件を満たした職員に対し、新たに給与及び費用弁償に関する条例が改正される点が挙げられた。特に議案第45号では、離島の歯科医師確保に向けた報酬の見直しが提案されており、最高日額は9万1,000円に設定された。これに関して、松尾実議員が「現行の給与が急激に引き上げられることは、外部からの通勤者に負担を強いるのではないか」との懸念を表明し、松本正治議員は「平戸市の歯科医師体制は見直しによって現状の維持を図るが、今後は状況を見て適切に判断していく」と答弁した。
平戸市職員定数条例第48号の改正案についても質疑があり、松本氏は「職員の健康管理と働き方変革のため定数を見直す必要がある」と強調した。消防職員12名の増員案も含まれ、松尾議員は「急上昇する救急対応に懸念を表しつつも、段階的な補充を求める」と指摘し、松本氏が誠実に対応する意向を示した。
さらに、平戸市総合計画の基本構想に関する議案第55号が上程され、人口予測が1万6,000人と見直された背景や、計画策定の在り方に対し、議会内で活発な質疑が交わされた。財務部長の桝田俊介氏は「国勢調査や出生率のデータを基に、各施策の連携を図る必要がある」と述べた。さらに、人口ビジョンに基づく今後の施策計画が重要視されていることが示された。
定例会の最後に、黒田成彦市長が表彰を受けた議員への祝いの挨拶を行い、また平戸市を盛り上げる各種イベントや新規事業の動向についての報告を行った。特に、夏の祭りや防災訓練の成果について言及し、市民との連携を重視した意向を表明した。これらの議題を経て、本定例会は異議なく終了した。