令和3年12月定例会では、多岐にわたる課題についての一般質問が行われた。特に、市長の4期目における農業施策や市財政の運営についてが注目を集めている。
一般質問を行った吉福弘実議員は、平戸市の基幹産業である農業の現状を懸念し、市長への質問を通じた強い思いを示した。
「農業従事者の高齢化が進んでいる中、農業の担い手をどう確保していくのか。これは重要な課題です。」と述べ、具体的な施策の導入を求めた。
市長の黒田成彦氏は、新規就農者の確保は本市の農業再生に不可欠であるとし、「新規就農者の育成や所得の増加を目指すため、地域振興品目を中心にしたスマート農業の導入を推進していく必要がある」と強調した。
さらに、財政運営についても発言があり、吉福議員は自主財源の確保の重要性について言及。市長は令和2年度決算における実質収支が黒字であったことを説明しつつも、「市税の収入比率が低い状況を踏まえ、地域の産業振興に努める必要がある」と語った。「今後も、産業の振興を通じての税収増加に注力しなければならない」とも述べた。
市道北部海岸線の整備計画においては、議員から事業進捗状況についての質問があり、白石文化観光商工部理事が「令和2年度の国の補正予算を活用し、今年度から本格実施に移行している。」と報告した。地元の意向を受け止め、地域活性化策としての道路整備の重要性を再確認する場面となった。
加えて、市長は中山間地区の農地保全と高齢化社会への対策にも言及。市の農業支援策を涵養するためには、「地域での協力が重要だ」と指摘した。
議題にはその他にも、高齢者や障害者への支援策、新規就農者の確保について議論が集まり、政策の必要性を訴える声が数多くだされた。市民の期待に応えるべく、平戸市の明るい未来を見据えた議論が展開された。