平戸市における令和2年12月定例会が開催され、議員による一般質問が行われた。中でも、田島輝美議員が振興公社の大量解雇問題について問及し、その際の市の対応に疑問を呈した。田島議員は、「解雇された職員の再就職支援が十分でない」と警鐘を鳴らしたが、市長は行政としての雇用責任がないことを強調した。
振興公社における職員の大量解雇に関し、市長は「経営者が行う判断である」と述べ、問題を公社の内部だけに留める姿勢を崩さなかった。一方、副市長が再就職の可能性について「非常に難しい」としながらも、職員に対する具体的な支援策がなかったことが問題視された。
また、避難所の運営に関しては、台風の影響を受けた避難者数が急増したことから、体制上の課題が浮き彫りになった。総務部長は、コロナ禍における避難所開設に関する問題点を整理し、次年度の運営に向けて改善に努める旨を述べた。
中江ノ島の上陸規制に対して市民の声が上がる中、文化観光商工部長は「上陸者が世界遺産の価値に影響しない」との見解を示したが、市民の不安には十分には応えられなかった。市長は釣り客の存在にくびをかしげたが、現地の安全確保はゆるがないとした。