平戸市の令和3年6月定例会において、池田稔巳議員が「市民の安心・安全と防災対策」について重点的に質問した。
議会では、自然災害の増加に伴い、行政の防災対策の重要性が強調され、特に改正された災害対策基本法について意見が交わされた。池田議員は、改正法がもたらす変化を問うと、市長の黒田成彦氏は「警戒レベル4への一本化が進むことで、避難行動がより分かりやすくなる」と答え、模範的な避難行動を促進する方向性を示した。
さらに議員は、昨年の台風で現れた避難所での問題点を挙げ、避難所でのコロナ対策の実施や、自主防災組織の重要性についても注目した。特に避難行動をいかに住民に周知するかが最大の課題として挙げられた。総務部長の岡部輝幸氏は、広報を強化するため、自主防災組織の研修会においても周知を進める考えを示した。
また、地域での避難行動の理解を深めるためには、ハザードマップの再評価や自主防災組織の役割強化が必要であるとの見解もあり、会議の中で消防部門との連携強化が求められた。
さらに、池田議員は田平町永田地区における交通安全対策についても質問し、県道平戸田平線の開通がもたらす影響に触れた。建設部長の下川隆利氏は、事故の懸念がある交差点の安全対策を進める意向を示した。特に、地元の区長や学校からの要望を基に、信号機設置については県と協議中だと述べた。
議会の結論として、市全体で問題に取り組む必要性が強調され、地元の自主防災の強化が再度呼びかけられることとなった。