令和元年9月定例会での主な議題に関し、平戸市の観光戦略や文化財の保存活用についての詳細が報告された。
特に、文化庁による規制緩和が平戸市の文化財にどのような影響をもたらすかが焦点となった。井元宏三議員は、地域社会が文化財を活用したまちづくりの必要性を強調し、平戸市の文化財保存活用地域計画の進捗状況について尋ねた。これに対して、黒田成彦市長は、地域資源の保存と活用を目指す計画書が国から高く評価されたと紹介した。また、文化観光商工部長の野口雅文氏は、市内に点在する文化財の理解を深め、観光資源としての活用に努めると述べた。
次に、平戸城における大規模な改修工事が議論に持ち上がった。井元議員は、工事期間中の観光客への影響を懸念し、透明性のある情報提供が重要であると訴えた。文化観光商工部は、工事に伴う観光客への配慮や、工事の進捗状況を伝える工夫が必要であるとし、今後講じられる施策について言及した。
さらに、平戸市の観光業における韓国人観光客の減少が問題視された。黒田市長は、韓国と日本の関係悪化が主要因であるとし、誘客施策を講じていく意思を示したが、具体的な対策については国や県との連携が求められるとの見解を示した。
最後に、6次産業化の取り組みについて説明があり、平戸市がやや厳しい状況にあると識者は指摘した。新規就農者の確保や、既存農家との連携強化が求められているとし、地域全体での取り組みが今後の鍵となることが再確認された。ゆくゆくは、平戸市の魅力を引き出しつつ、地域振興につなげることが期待されている。また、井元議員は、将来的な持続可能な発展のために、今後もこのような議論の場を持つことが重要であるとの意義を述べた。議会での発言を通じ、地域の課題に対する市の柔軟な対応を望む声も多く、今後に向けての期待感が高まっている。