令和4年12月9日に開催された塩尻市議会で、代表質問が行われた。主に少子化対策や、地域ブランドの戦略が議題に上がった。
稲田議員は、困窮妊婦の産科初診料無料化について質問を投げかけた。これは妊娠時に医療機関を受診することをためらう女性が多い現状を踏まえた施策である。百瀬市長は、特定妊婦について国が新たに補助金を計上する意向を示しており、塩尻市としてもこの波に乗り、今後の施策を検討すると述べた。初診料が無料となることにより、安心して医療機関を訪れることが期待される。
次に、妊娠前の健康管理「プレコンセプションケア」についても言及された。これは若い世代の健康を促進するため、妊娠に向けた準備を進めることが目的である。市は「妊活ながの」サイトを通じ、啓発活動を行っていることが確認された。新たなリーフレットも作成し、より多くの若者に知識を広める計画だ。
地域ブランドに関しては、地域資源の再発掘と市場のニーズに応じた特産品の開発が提案された。市長は、若者たちの意見を重視し、体験型観光や広域での特産品共同開発について積極的に進めたいと話した。また、スポーツイベントやプロスポーツ選手の招致により、地域活性化に繋がる取り組みも支援していく方向性を示した。
交通インフラ整備について話が及び、特に市道の老朽化が進む中で、凍上による変状に対する対策が求められた。市長は道路整備を計画的に行い、持続可能な状態を維持する決意を示している。
また、移動販売車の実証実験が進められ、高齢者や買い物弱者支援に期待が寄せられている。国の方針を反映し、地域のニーズを真摯に受け止め、増加する高齢者にとって買い物の円滑化が重要であると強調された。
最後に、市役所の窓口改善にも触れ、接遇やデジタル化による利便性向上策が検討されていることが確認できた。これにより、市民にとってさらに親しみやすい窓口となることが期待されている。