令和5年12月8日、塩尻市議会の定例会が開催され、市民派連合を代表した篠原敏宏議員が市の様々な施策について質問を行った。
主要なテーマの一つは、第六次塩尻市総合計画中期戦略についてであり、篠原議員は市長の政策の具体化に期待を寄せた。特に、長期戦略において人口と幸福度を成果指標にする発想を高く評価した。
さらに、組織の再編と人事の活性化についても言及。篠原議員は、事業部制を廃止し、より分かりやすく、効果的な行政体制にすべきだと主張した。これに対し、市長は、組織づくりの進展を強調し、今後の人材マネジメント戦略についても言及した。
次に、市内の医療体制についても質問が寄せられた。篠原議員は、市内の医療供給能力が低下している現状を指摘し、対策を求めた。健康福祉事業部長は、医療機関との情報共有や意見交換を進める方針を述べた。
重要なトピックとして、ゼロカーボンシティ宣言に関する発言も目立った。篠原議員は、市の環境施策を強化すべきとし、市長も温暖化対策と地域振興の両立を目指す考えを示した。具体的には、太陽光発電の普及や、再生可能エネルギーの推進が議論に上った。
ふるさと納税については、篠原議員は収入減少の理由を分析し、戦略を新たに練り直す必要性を訴えた。本市は、寄附金の獲得に向けてシティプロモーションを強化する考えを示した。
農林業の振興に関しては、有機農業の推進や森林整備計画の重要性が強調され、特に、地域産品の活用が今後の施策の軸となるとした。篠原議員は、地域の特産品を生かした取り組みとその重要性を訴えた。
全体として、今回の議会では、市民の生活を守るための施策、医療、環境問題など多岐にわたる議論がなされ、特に今後の塩尻市の方向性について関心が高まっている。市長は市民の声をもとに、より良い政策を実施する旨を強調しており、議会の成果を市政に生かす姿勢が見受けられた。今後の市政に寄せられる期待が高まる中、塩尻市は新たな一歩を踏み出そうとしている。