令和4年12月13日に開催された塩尻市議会定例会では、主に学校給食、障がい者支援、コロナ対策について議論される。
塩尻市の学校給食をテーマに、山崎油美子議員は市の給食コンセプトや無償化の検討状況について質問。「塩尻市の学校給食は、温かく安全・安心で美味しいものが提供され、多くの保護者から高い評価を得ています。無償化が実現された場合、その質が落ちるのではないかとの懸念があります。」と指摘した。
教育長の赤羽高志氏は、校内で調理を行う自校給食を貫く方針を示し、地域の特色を活かした献立作成を行っていることを説明した。さらに、有機農産物の導入を含め、地産地消に向けた実績を述べ、引き続きこの方向性を強調した。
次に、障がい者支援についての質問が行われ、「市内障がい者の状況について知りたい」との声が上がった。健福事業部長の百瀬公章氏は、身体障害者手帳を持つ方が2482人、精神保健福祉手帳の有効者が750人いる現状を報告した。心のバリアフリー宣言も進めている中で、様々な障がいのある方への啓発活動が重要であると応じた。
コロナウイルス対策では、感染者数の報告方法やワクチン接種について議論された。健康福祉事業部長は、感染状況が把握しにくくなっている現状に触れ、ワクチン接種率が未だに低いことについて懸念を示した。この中で、特に小児のワクチン接種の重要性を強調する発言もあり、今後の接種促進策が求められている。
特筆すべき点は運転免許自主返納支援制度に関する議論だ。塩尻市では65歳以上の自主返納者に対して限られた支援を行っているが、申請期間の短さや金額の少なさから不満の声も上がっている。これに対して、建設事業部長は制度の見直しについて検討すると述べた。
最後に、沓沢湖の将来について、洗馬地区の区民からの要望が挙げられた。水のない状態が続く沓沢湖に対し、地域関係者との協議の場を設ける必要性を示唆した。特に地域からの意見を反映させた計画を立てていくことが重要であるとの認識が共有された。このように、様々な課題に対する取り組みが示され、今後の進展が期待される所となった。