塩尻市議会は令和元年12月5日、定例会を開き、主要な議題として市長のフランス視察の目的、Uターン・Iターン促進策、道路整備の進捗、災害対策の実施状況及び次年度の予算編成方針が議論された。特に市長のフランス視察については、ワインの本場であるボルドー地方に出向いたことが注目され、その目的は市内ワイナリーの研修生の激励や現地自治体の首長との交流が特筆される。市長は「現地での学びを市のワイン振興に生かす」と強調した。
Uターン促進についても様々な意見が交わされた。市の人口減少対策として若年層に注目する中、ソフト面での施策の必要性が強調され、特に出身者に対する広報活動や就職情報の提供について市からの積極的な働きかけが求められる。
道路整備の遅れについても数名の議員から指摘があり、特に子どもたちの通学路となる生活道路の安全対策が急務となっていることが強調された。市は必要な整備要望を受け入れつつ、優先順位を付けながら今後の整備計画を進めると誓った。
加えて、災害発生時の情報伝達メディアとしての防災無線についても混乱が懸念され、より確実な情報伝達システムの整備が喫緊の課題とされている。市民は、防災無線が聞き取りにくいことから、補完する方法を模索することが重要であると感じている。
次年度の予算編成方針においては、公平性のある地域振興や市民サービスの向上が目標とされており、緊縮財政においても市民生活に密着した施策については集中的に投資が行われることが改めて示された。市は監査の意見に基づき、合理的で効率的な事業運営を行い、次年度の予算を編成していく意向を示した。
以上が12月5日の市議会での主な議題であり、各議員は市民の目線に立った施策推進を求めつつ、適切な管財と効果的な行政施策を強く要望した。