令和5年12月20日、佐久穂町議会は定例会を開催し、14名の議員が出席した。今回の定例会では、承認第17号をはじめ、条例案14件、補正予算案6件、その他案3件と陳情1件の計25件が審議され、すべての案件が可決される運びとなった。
特に注目されるのは、承認第17号に関連する防犯カメラ設置予算である。この案は、10月に発生したUSBメモリーの紛失を受け、緊急性が認められたために提出された。高見澤春野議員は、専決処分によるカメラ設置予算に対して反対意見を表明した。それによると、議会が開かれる直前に防犯カメラ設置を決定することの妥当性に疑問が残るとのことである。
また、高橋康徳議員は賛成の立場から、防犯カメラ設置が住民情報保護の観点から重要であり、早急な対応が求められることを強調した。議会では、カメラ設置に関する議論が続く中で、プライバシーへの配慮が求められているとされ、今後の運用についても慎重な議論が必要だとの声が上がった。
続いて、議案第55号として提案された道の駅設置に関する条例についても審議が行われた。こちらも賛成多数で可決され、町を訪れる観光客の利便性向上に寄与することが期待されている。道の駅は令和6年夏の開業を目指して着々と進行中である。
12月20日の議会において承認された陳情8号は、不採択となった。町民の意見としては指摘があったものの、実際の利益との関係から慎重な立場が取られた。
出浦修身議員は、全会一致で可決された予算、条例案について、今後の運用と説明責任が町行政にとって重要であるとし、住民への丁寧な説明を求める意見を発表した。議会の運営や町民とのコミュニケーションの重要性が改めて確認された。
議会では、人事院勧告による職員の給与改正案も可決され、職員の士気向上や町行政の適正運営が期待されている。特に、一般職職員の給与は約1.1%増となり、町の職員が地域貢献をしやすい環境づくりが進められる。
定例会の最後には、閉会中の審査申出が議題として上がり、異議なしで承認された。議会の透明性や運営の改善が今後の課題として浮かび上がる中、閉会にあたって議長からは議員および執行機関に対する感謝の意が表明された。