令和4年第10回佐久穂町議会定例会が開催され、議員が多くの重要な議題を提起した。特に、令和5年度からの公営企業会計移行やインボイス制度に関する議論が注目されている。
この中で、町長は公営企業会計の導入が経営状況の透明化を図るものであり、料金の適正化につなげる根拠となることを強調した。しかし、簡易水道事業や下水道事業は公共下水道等へ接続できないため、自立経営が困難であるとの見解を示した。
さらに、インボイス制度については、町としての対応が求められており、町は適格請求書発行事業者の登録を済ませており、請求書の改訂作業を進めているとのこと。特に免税事業者との取引については、今まで通りの取り扱いを続ける方針だが、経費や事務負担の増加にも注意が必要だとされている。
また、大豆を利用した特産品開発に関する質問があり、町の支援が依然求められる状況であることが確認された。町長は、大豆を含む農作物の生産振興や、既存の食品加工業者との連携を図ることで地域の農業振興に寄与する意向を示したが、共同のコーディネーター的役割については明確な回答はなかった。
観光施策については、アドバンスが管理する八千穂高原スキー場の駐車場について議論が交わされ、特にトイレ設置の必要性が指摘されたが、町側は現状のままでの維持管理方針を維持する見込みであることが示された。これに対して議員からは不要なコストを払っての解体よりも、可能な限り活用を進めるべきだとの意見も出た。
このように、今回の定例会では、地方自治体が抱える複数の課題が提起され、特に経済状況の厳しさと、住民サービスの向上とのバランスをどのように図っていくかが焦点となっている。