令和5年9月12日、佐久穂町議会で定例会が開催され、さまざまな議題が取り上げられました。
特に強調されたのは、認知症観の転換についてであり、町長は、認知症の人々が希望を持って暮らせるよう共生社会の実現を訴えました。具体的には、認知症基本法が成立したことに伴い、地域全体で支える仕組みの必要性を認識しておくことが重要だと述べました。また、健康福祉課長は、町としての取り組みの一環として、認知症サポーターの養成講座を開催していることを示しました。地域の人々に対する意識改革を促し、安心して暮らせる社会を作ることに努めていると強調しました。
次に、「道の駅」の役割について質問があり、道の駅は地域の玄関口として観光情報の発信や農産物の直売など多機能を兼ね備える必要があるとの意見が相次ぎました。佐々木町長は、防災拠点でもある道の駅の重要性を語り、災害時に避難場所としての役割を果たすための準備が進められていることを説明しました。
また、道の駅を通じて佐久穂町の歴史や文化を広く伝えるべきだとの意見もあり、教育長は学校や文化財との連携を強調しました。特に、道の駅での情報発信により、地域の文化芸術を観光客に知ってもらう取り組みが必要であると述べました。
こどもセンターの運営に関しても議論されました。支援員の数や配置についての懸念が寄せられ、子どもたちが安全に過ごせる環境の確保が求められました。特に、センターの管理体制や安全対策についての見直しが必要とされ、教育委員会は受託者に対し積極的に改善を促す考えを示しました。さらに、支援員の言動や雰囲気が子どもたちに与える影響についても懸念が表明されました。このような状況を改善するため、職員の意識の向上やスクリプトマニュアルの整備が求められるようになっています。最後に、受託業者の責任者不在に対する懸念が述べられ、緊急時の危機管理に関しても対応が必要という意見がありました。
このように、今回の定例会では、認知症の理解、道の駅の役割、こどもセンターの運営に関して多くの意見や提案が交わされ、今後の町の施策に影響を与える重要な議論がなされました。地域が一体となって子どもたちや高齢者を支えていく姿勢が、これからの佐久穂町の未来にとって不可欠であることを再確認できた会議でした。