令和5年第1回佐久穂町議会定例会が、3月7日に開催された。議会では、通常の業務に加え、地域の重要課題について活発な議論が行われた。
最初に、文化財の活用についての議論が行われた。須田芳明議員は、奥村土牛記念美術館の改修計画について詳細な質問を行い、耐震工事や館内の環境整備に対する具体的な方針を求めた。これに対し、渡邉秀二教育長は、耐震診断の結果に基づき、文化振興の観点から改修工事を進めるとした。また、美術館の改修にあたっては、歴史的建物の外観を維持しながらも、現代の利便性を求めるとの説明があった。
次に、教育の連携についても議論が深められた。須田議員は、教育機関が連携し、地域の特色を生かした教育活動の重要性を訴えた。さらに、千曲病院の運営に関しては、地域医療を支えるために必要な施策について、特に医療体制の充実と広報の必要性を強調した。これは、地域住民が医療サービスの利用に対して安心感を得るために重要であるとの見解が示された。
また、須田議員からは、道の駅の整備に関する質問もあり、観光地としての価値を高めるための具体策について話し合われた。特に、美術館や地域資源を活用した観光案内の展開が求められており、町長は現地の活性化には多くの要素が関与すると述べた。議会では今後の施策として、地域ブランドに関する取り組みが議論され、特に農産物のブランド化や観光振興が重要視された。
最後に、議会では防災対策が主要議題として取り上げられた。特に、東日本台風からの復旧工事の進捗や課題が確認された。町長は、復旧工事がほぼ完了したことを報告し、今後の防災対策として河川のしゅんせつや地域住民への防災意識向上の重要性を強調された。総じて、地域の発展や住民の生活向上に向けた積極的な姿勢が示された。