令和5年第6回駒ヶ根市議会定例会が12月19日に開催され、複数の重要議案が審議された。主要な議案としては、駒ヶ根市手数料徴収条例の改正、一般会計の補正予算、物損事故に関する賠償額の確定が含まれた。
最初に、議案第73号として手数料徴収条例の一部改正が提出され、戸籍法の改正に伴う新たな手数料についての規定が導入される。民生部長の中村竜一氏が、「新たに追加される手続きには戸籍謄本の広域交付などが含まれ、手数料は戸籍1件400円、除籍1件700円と設定される。」と説明を行った。
次に、議案第74号、令和5年度の一般会計補正予算(第9号)が提案され、総務部長の吉澤一義氏が、「この補正は2億9,367万2,000円の支出を追加し、経済対策に重点を置く内容である。」と述べた。具体的には、エネルギーや食料品の価格高騰に伴う緊急経済対策が含まれており、低所得世帯への特別給付金も盛り込まれている。
そして、物損事故に係る損害賠償の件(議案第75号)が予定されており、教育次長の北澤英二氏が事故の概要を説明した。この事故は、校内での草刈り作業に起因し、相手方への賠償額は合計35万1,229円となる。この件についても市が全責任を負う形で進めていくことが確認された。
加えて、えん罪被害者救済を求める陳情も審査され、「再審制度の見直しを求める意見を提出する」との内容が承認された。議長の小原茂幸氏による議案調査と、議員からの質疑が続けられた。質疑応答では、議員の間で経済対策の実施方法についての関心が示され、今後の施策に対する透明性が求められた。
最後に、ハマスとイスラエル両者に対する恒久的な停戦を求める意見書が上程され、議員の賛同を得て可決されることとなった。市長の伊藤祐三氏は、「国際情勢への関心が高まっている中、市としての立場を明確にする重要な一歩である。」と述べた。
このように、駒ヶ根市議会は経済・法制度・国際関係に関わる重要案件について真剣な議論を行い、すべて議案は原案通り可決された。市民生活を支えるための施策を進めていく姿勢が示された。