令和5年3月の安曇野市議会では、市政一般に関する質問が多くの議員からなされた。
特に議論されたのは、少子化対策である。安曇野市では、令和4年の出生数が520人と前年比で6%減少したことから、来年度からの医療費無料化や予防接種への助成を行い、結婚や妊娠支援に力を入れるとしている。それに対し、東京都の大胆な子育て支援が全国的に注目を集める中、安曇野市も強力な支援策を講じるべきだとの意見が上がった。市長は「国全体の問題であり、地方自治体単独では解決できない」としつつも、「市の施策を一層強化していく」と強調した。
また、交通安全対策についても多くの意見が寄せられた。特に、北小学校周辺や寺所南信号十字路において事故が多発していることから、ハード面での対策が必要だとの声が上がった。都市建設部長は、歩行者安全のためにグリーンベルト設置や路面標示の改善を検討すると答えた。
デマンド交通「あづみん」の利用状況にも触れられた。現在16台で運行されているが、特に予約が取りづらいという問題があり、運行台数の増加や運営効率の改善が求められている。2023年には土曜便の運行も検討中とのこと。
さらに、観光促進施策についても多くの意見が寄せられた。若い世代をターゲットにした施策が求められる中、観光客向け公共交通の充実が必要であると指摘された。一方で、市内の連携が求められており、安曇野市の魅力を市内外にアピールしていくことが重要であると認識されている。
全体を通じて、安曇野市では未来に向けた様々な施策が展開されており、市民の生活を向上させるために公共交通や少子化対策などの改善を引き続き推進していく必要があるとの見解が示された。今後の課題として、補助金や支援策の拡充が求められ、特に少子化は市全体の将来に大きな影響を及ぼすことから、早急な対応が必要である。