安曇野市議会での一般質問が行われ、元首相の国葬に関する市の対応や地域医療の支援が主な焦点となった。この会議では特に、安曇野赤十字病院への財政支援や今後の医療提供体制についての議論が交わされた。
初めに、大竹啓正議員は、安倍元首相の国葬に対する市の対応について質問を行った。彼は、国葬が国際的な弔問外交の機会であるとし、安曇野市として弔意の表し方について慎重に考えるべきだと強調した。これに対し、平林洋一総務部長は、「今のところ、国からの具体的な要請はなく、要請があれば対応を検討する」と述べた。
次に、安曇野赤十字病院への支援が取り上げられた。大竹議員は、同病院への約5,000万円の財政支援について疑問を呈し、地域医療の確保が市民の生活に及ぼす影響を考慮すべきだと訴えた。吉田美千代保健医療部長は、同病院の経営状況を透明にする取り組みを進めており、さらなる医師の増員を目指す意向を示した。
さらに、害獣対策についても議論が行われた。大竹議員は、増加し続ける害獣による被害を防ぐために狩猟者の育成の重要性を訴えた。赤澤哲也農林部長は、地域住民と協力して駆除及び対策を講じていると説明し、新たな狩猟者の養成にも努める意向を示した。
農業に関しては、増田望三郎議員が持続可能な農業への転換に焦点を当てた。彼は、安曇野市の農業が環境負荷を軽減し、持続可能性を高める方向に進む必要があるとし、国の「みどりの食料システム戦略」についての認識を求めた。市長は、この戦略に基づく安曇野市の農業振興を支持する意向を表明し、地域の農業者を支援する方針を強調した。
最後に、かじかの里公園の未来について、増井裕壽議員が発言した。公園が持つ魅力と役割を再認識し、市民や観光客に向けた魅力的な運営をする必要性を訴えた。市長は、アウトドアスポーツの聖地としての公園の活用に期待を寄せつつ、今後の整備についての考えを述べた。