令和3年8月24日、安曇野市議会の9月定例会が開会された。この会期は、8月24日から9月17日までの25日間である。
市長の宮澤宗弘氏は、開会挨拶の中で、最近の豪雨による被害状況について言及した。特に明科地域では、犀川の氾濫や土砂災害の危険があったとし、避難指示の発令や危険度に応じた対応について詳しく報告した。8月23日までの被害状況では、川の増水により道路が冠水し、国や県と連携して迅速な対応を行ったことを強調した。
続いて、コロナウイルス感染症に関連した状況の報告が行われた。市長は、デルタ株の感染拡大を受けて感染警戒レベルが引き上げられ、医療体制にかかる負担が増大していると述べた。ワクチン接種の進行状況について、65歳以上の1回目接種率が93.3%、2回目が89.4%であり、64歳以下の基礎疾患を有する方々への接種も進めていることを明らかにした。
市財政に関する報告では、一般会計補正予算(第4号)が11億9,700万円増額され、収入や支出の主な増加理由として、国や県からの支出金増を挙げた。また、昨年度の一般会計決算においては、歳入が562億9,118万円、歳出が554億1,883万円となり、8億2,012万円の黒字決算が確認された。特に、将来負担比率が4.2%に改善し、財政健全化が進んでいると報告された。
さらに、今回の議題では農村景観活用施設や総合営農センターの条例廃止、複数の特別会計補正予算、決算認定、などが取り上げられた。市道の廃止と認定に関する議案も審議され、地方公共団体情報システム機構への手数料条例改正案についても、個人情報保護と透明性についての議論が行われた。
このような形で、安曇野市議会は市民の安全や社会資本の維持、さらにはコロナへの対応に向けた具体的な取り組みを進める姿勢を示している。