令和3年6月3日に開催された大台町の全員協議会では、町の重要な課題が協議された。特に、新型コロナウイルス感染症対策とワクチン接種体制の強化に関する報告が行われ、今後の対策について意見が交わされた。
町長の大森正信氏は、ワクチン接種の進捗状況を報告した。現在、ワクチン接種は徐々に進んでいるが、高齢者を中心に接種会場までの距離が問題視されている。地域ごとに接種体制には温度差があり、特に高齢者の多い大杉地域や栗谷地域では、接種会場へのアクセスの困難さが指摘されている。町長は「集団接種も始まる予定だが、できる限り早く接種を完了してほしい」と述べ、町民の安全を最優先に進める考えを示した。
健康ほけん課長の保田稔氏は、今後、新たに設置される集団接種会場について説明した。宮川福祉センターを使用することが決まり、接種対象者には主に65歳以上の高齢者を想定している。接種予約はエリアごとに設定し、コールセンターの混雑を避ける工夫を講じることも計画されている。具体的な接種日程は6月20日から始まり、毎週日曜日に行われる予定である。これにより、接種率70%達成を目指す。
また、町の国体リハーサル大会についての話も出た。議長の岸良隆氏は「町民が参加することでさらに関心を高められれば」と述べ、広報活動の強化を求めた。一方で、過去の国体大会への興味の低さも指摘され、この点についての改善が必要であることが強調された。
一方、ワクチン接種に関する課題も多く指摘された。特に、コールセンターの混雑や情報の伝達不足が町民にストレスを与えているという意見もあった。古田廣幸議員は「ワクチン予約が取りにくいとの苦情もある」と発言し、接種体制の見直しを求めた。
今後は、町民に寄り添った対応を進め、特に高齢者の接種状況を改善することが求められる。さらに、議会内での議論を通じて、課題解決のために、議員間でも意見を出し合いながら進めていく意思が示されたことが印象的であった。皆の協力によって、安全で快適な下町の運営に向けた取り組みが継続されることが期待される。