令和元年第3回大台町議会定例会が開催され、高齢化社会に伴う取り組みや教育問題、公共交通の現状などについて議論が交わされた。
まず、フレイル予防については、議員から具体的な施策が進められているかの質問があり、健康ほけん課の大森豊課長が、介護予防とフレイルの違いについて説明を行った。フレイルは健康な状態から要介護へ移行する中間段階を指し、その予防のためには、栄養改善や運動の実施が不可欠であると強調した。また、今年度、各字での健康度測定会を実施し、地域住民に対するフレイルについての啓発を行う計画も示された。
次に、公共交通については、企画課の千原隆司課長から、町営バスの見直し作業について報告があった。具体的には、高齢化率70%以上の大杉谷地域における利便性の向上や、バス車両の小型化、運行経費の削減が課題として挙げられた。新年度に向けた運行経費や車両購入の計画が進められており、年内には案を固め地域公共交通の協議会で意見を集約したい意向が示された。
さらに、学校教育についても議論された。教育長の村田文廣氏は、現在の児童数減少の状況に対し、適正規模の学校の維持や小規模校の良さを考慮しながら、地域住民の理解を得たうえでの議論が必要であると述べた。特に、各学校の老朽化問題が深刻化していることも報告され、今後の方向性についても住民との連携を強調した。
最後に、民生委員の処遇改善に関する質問に対し、町民福祉課の辻本肇課長は、民生委員の負担軽減策や報酬の見直しについて検討しているとし、民生委員のなり手不足にも配慮する必要があると答えた。