松阪市は、令和4年6月22日に開催された定例会において、多数の議案が審議された。
特に注目を集めたのは、議案第58号の令和4年度松阪市一般会計補正予算(第2号)である。この補正予算に関する質疑では、海住恒幸議員が一般財源を用いた新規事業の必要性について強調し、十分な判断があったのかと疑問を投げかけた。そして、「子宮頸がん予防ワクチンの接種費用に関する補正が必要だったのか。年初の段階で計上できなかったのか」といった意見が寄せられた。総務部長の近田雄一氏は、「様々な事情から補正予算が編成された」とし、国や県の制度改正への対応も重要であると説明した。
続いての質問では、沖和哉議員がベルファームでの遊具修繕に関する意見を述べ、遊具の負担について懸念を示した。農林水産担当理事の砂子祐一氏は、定期点検は行っているものの部品調達が困難であると回答した。この場面で、議員からは「他の公園の游具はどうなっているのか」という耳目を集める質問が投げかけられた。
さらに、計上された各議案には、市民病院使用料の引き上げが含まれており、特に初診料が5770円に値上げされる点が議論の的になった。殿村峰代議員は「物価高騰が続く中、急な値上げは影響がある」と訴えた。その際、市民病院事務部長の石川圭一氏は、法令に基づく必要があったと説明した。しかし、全体的な状況を見て「特に高齢者層に対する配慮が求められる」との意見も多く上がった。
他にも、松阪市全体でのデジタル化の進展や、財政状況への対応が求められる中、次回の定例会に向けての議論が活発に促された。今後の社会情勢や地域の声をどのように反映させていくのかが問われている。