松阪市の令和元年第5回定例会が行われ、主要な議案が審議された。議題には一般会計補正予算のほか、介護保険事業や簡易水道事業、公共下水道事業に関する補正予算が含まれる。
まず、沖和哉議員が松阪市一般会計補正予算第4号に関連して質疑を行った。特に、庁舎内の自動交付機跡地に授乳室の設置を巡る議論が活発に行われ、利用者の安全性とプライバシーの確保に関する懸念が示された。総務部長の三宅義則氏は、窓に目隠しフィルムの設置や内側に新たな壁を設けるなど、安全対策を講じるという。そのうえで、解体せずに内装を変更することについて経費面から説明した。この姿勢に沖議員は、子育て支援の観点からの進化を期待する意見を述べた。
次に、議案第110号に関する質疑では、介護保険事業についての補正予算が審議されたが、特に特別な質疑はなかった。一方で、久松倫生議員は一般会計補正予算に関連し、松阪市の財政運営について質問。市の財政調整基金や起債償還の進捗状況についての説明が求められるが、総務部長の三宅氏は、現行の財政運営が今後も持続可能であることを強調した。
さらに、生活保護受給権に関する請願も取り上げられた。海住恒幸議員が生活保護の適正な申請手続きに疑問を呈し、調査を求める請願を紹介。特に、保護申請者の辞退を促すような不適正な事例の確認を求めている。議会としての調査権を訴え、実態把握を目的とした意見が出された。
このように、今回の定例会では様々な議案が提出され、特に市の予算審議においては市民生活への影響が取り上げられた。各議員は市民の視点に立った質問を行い、議会の機能がふさわしいように運営されるべく努めている様子が伺われた。