松阪市で開催された令和3年1月22日の全員協議会で、市内の福祉及び健康施策に関する重要な議題が取り上げられた。
最初の議題は「宮川福祉施設組合分担金について」である。市長の竹上真人氏は事前に行われた改修工事に関する進捗を報告した。特別養護老人ホーム「崇雲寮」のボイラー改修工事は今年度末に完了予定だが、「やまびこ荘」の空調と照明改修が年度内に終えられない見込みであることを指摘した。このため、債務負担行為の設定について検討していると説明した。また、同氏は補正予算を組合議会に提出する準備を進めているとも述べた。
続いて、新型コロナウイルスワクチン接種についての報告が行われた。健康福祉部長の薗部功氏は、地域の接種体制の構築を急いでおり、現在、松阪地区医師会と連携し、接種体制を整備中であると強調した。さらには、1月7日に市内にワクチン専任室を設置し、体制が整備されたことを明らかにした。松阪市では、人口の60%に相当する16歳以上の市民にワクチン接種を行うため、集団接種会場としてクラギ文化ホールと子ども支援研究センターの体育館を拠点に利用する予定である。
竹上市長は、ワクチンに関する具体的な希望者数は現時点では未確定である旨を述べた。さらに、医療従事者への優先接種が2月末から始まる予定であり、高齢者への接種は4月から行われる見込みである。
質疑応答では、議員から医療従事者や高齢者の体制についての懸念が示され、市長は十分な準備と人員体制の増強を約束した。特に、参事やスタッフの不足を懸念する声には、担当課と協力しながら特別対応を検討していることを伝えた。
また、ワクチン接種に伴う万が一の健康被害についても問い合わせがあったが、薗部部長は、救済措置が法的に整備されており、万が一の事態には法に基づく対応が取られると答えた。
全体を通じて、松阪市のワクチン接種に関する準備が進められ、住民の安全と健康を守るための取り組みが求められていることが浮き彫りとなった。市民が安心してワクチン接種を受けれるよう、今後も詳細な情報提供と手続きの周知が重要視されるようだ。