松阪市が9月13日に開催した令和4年9月定例会(第6回)では、令和3年度の決算についての審議が行われた。
最初に議題となったのは、令和3年度松阪市一般会計及び各特別会計歳入歳出決算の認定についてである。この件について、海住恒幸議員が質問を行った。議員は、幼稚園・保育園の保育無償化に伴う市の財政負担について具体的な質問を投げかけた。これに対して、こども局長の谷中靖彦氏は、無償化に伴い松阪市の負担が約2億5000万円になっていると説明した。
さらに議員は、ふるさと納税を通じて集まった資金が三重まつさかマラソンに多く指定されていることを取り上げ、税収の偏りが問題ではないかと発言した。これに対し、総務部長の近田雄一氏は、マラソンの運営資金は多元的に集めるべきだとした。
議会では、令和3年度松阪市水道事業計画の決算に関する質疑も行われた。健全な経営を維持するための試みが話し合われ、具体的な施策として水道料金の見直しも提案されている。この一方で、公共下水道事業の決算認定が行われ、これも透明性を持って議論された。
また、松阪市民病院事業決算についても議論が交わされた。指摘されたのは、医師数が年々減少している問題であった。医師不足が今後の医療サービスに影響を与える懸念が存在し、石川圭一市民病院事務部長は、医師確保への取り組みを強化していると述べた。しかし、具体的な解決策には難航する様子がうかがえた。
最後に、全体を通して質疑が行われ、さまざまな報告が承認された。この会議を通じて松阪市の未来に向けた課題と解決策が模索されていることが明らかになった。特に財政健全性や公立医療の持続可能性が大きな焦点に上がっており、今後の取り組みに期待が寄せられている。