令和5年6月13日に開催された宇治田原町議会の定例会では、地域の子育て支援や利便性の向上、住民サービスの向上等について多岐にわたる一般質問がなされた。
特に注目を集めたのは、子育てと学びを応援する取り組みについてであった。藤本英樹議員は、「令和5年度予算編成において掲げた4つのまちづくりの重点目標の中でも、子育てと学びの応援について強調した」と述べ、保育所や放課後児童健全育成事業の利用時間の不整合について質問した。
この質問に対し、立原信子社会教育課長は、放課後児童健全育成事業の開設時間について、保護者からの声を受けて変更している点を説明した。しかし、利用者の要望では、保育所と学童の利用時間が合わない場合があるとの指摘があった。これを受け藤本議員は、今後の制度改正について期待を寄せる様子を見せた。
また、山内実貴子議員も、「住民サービスの向上について、役場の窓口対応などでの丁寧さや分かりやすさを重視する必要がある」と強調した。役場に対するアンケート結果によれば、大部分の住民から満足の声があったものの、引き続き改善が求められており、職員のスキルアップが必要とされる。特に、「書かない窓口」制度の拡充についても議論が交わされた。
その後、感染症対策についての質問もあり、特に新型コロナウイルスの予防と手指衛生についての重要性が改めて確認された。岡崎一男健康対策課長は、新型コロナワクチンの接種について、住民の高い予防意識が伺える結果が出ていると述べた。
有害鳥獣への対策も重要なテーマとなり、特に野猿の増加が深刻化する中、榎木憲法議員が対策の強化を求めた。田村徹産業観光課長は、猿の捕獲業務を行っている猟友会との連携を強調し、引き続き府との協議や調整を進める必要があるとの見解を示した。
最後に、馬場哉議員は、ふるさと納税の活用について質問し、過度な依存は禁物であるが、子どもたちに新たな体験を提供する事業に活用すべきとの考えを示した。それに対し、町長は財源確保の重要性を認識しつつも、バランスの取れた運営を保つ必要があると述べた。