令和3年12月、宇治田原町で全員協議会が開催され、町の主要なテーマが議論された。
議事の初めに、村山和弘企画財政課長から建設工事等の請負契約状況が報告された。合計4件の工事があり、いずれも1,000万円以上の契約となった。特に宇治田原中央公園の工事は、入札が中止され、特定業者による指名競争入札が行われた結果、請負金額は1,549万9,000円に設定された。これに対し、議長の谷口整議員は入札状況に関する質問を行い、特段の問題は見受けられなかったと述べた。
次に、財政状況についての報告が行われた。村山企画財政課長は、予算の見通しを基にした財政シミュレーションを行った結果を提示した。特に今年度は、歳入不足が見込まれていることが報告された。令和4年度からの財政見通しでは、2024年見込みは5,300万円の赤字、さらに2025年度には7,400万円、2026年度には6,300万円に達する見込みで、これは大型事業の実施に伴う資金不足を反映しているとの説明があった。
この報告に対し、議員の今西利行氏は、小中一貫教育施設の整備事業が予算から外れたことについて住民への説明の必要性を指摘し、教育現場の意向を尊重した上での対応を求めた。野田泰生教育次長は、今後住民への説明をしっかり行うという考えを示した。一方で、馬場哉議員は水道事業会計の補助金について取り上げ、持続可能な財政運営の必要性を訴えた。
財政改革についても取り上げられ、宇治田原町第6次行政改革大綱および実施計画についての外部評価が行われた。中地智之企画財政課課長補佐は、外部評価が行われた結果を報告し、未達成項目の増加について危機感を持ちつつ進捗管理を強化する意向を示した。来年度にかけて財政がより厳しくなることが予想される中で、計画的な改革を進めていく必要があるとの見解もあり、認識が共有された。
今後、令和4年度の定例会が3月に予定されており、さらなる予算の編成とともに財政状況の改善が期待される。議会は引き続き透明性のある議論と市民の信頼を築く努力をしていくことが求められている。