令和2年9月に開催された宇治田原町全員協議会では、立川浄水場エリアにおける異臭味問題が最重要議題として取り上げられた。
この異臭問題は、水道水に異常が発生し、住民に不安を与えたため、町長や上下水道課長が詳細な報告を行った。
特に、西谷信夫町長は、住民に対する謝罪および水道水の安全性を維持するための対応について強調した。
上下水道課長の垣内清文氏は、異臭の原因は現在のところ不明だが、ベンゼンやトルエン、フェノール類が考えられると説明した。
これらの物質は浄水の基準値以下であり、人体に影響を与えることはないと明言している。
それにも関わらず、住民への影響を懸念し、さらなる検査を行う意向を示した。
また、住民への情報提供も迅速に行ったと報告している。
新聞折り込みや郵送で「役場だより」を配布し、住民に周知した結果、苦情は寄せられていないとのことである。
さらに、異臭問題解決に向けた具体的な対応策についても述べられた。今後、浄水場から送水を継続することは困難になり、新たな水源の確保を模索する必要がある。
既存井戸の利用や新水源の検討を進め、住民に安全な水を供給するための努力が続けられる。
議員からは異臭の影響や、住民への対策についての疑問も提起された。
垣内課長は、異臭が発生してから新しい水での入れ替えを実施し、現在は完全に水が入れ替わっていると説明した。
異臭問題が引き起こした不安に対する町当局の丁寧な対応が求められる中、今後の経過観察や情報提供の重要性が改めて確認されている。
この問題を通じ、町としての透明性や住民との信頼関係が一層求められる。