令和2年12月9日、宇治田原町全員協議会は、職員の逮捕を受けて緊急で開催された。
議長の谷口整議員は、町職員が官製談合防止法違反容疑で逮捕されたことを受け、事件報告と議会としての対応策を協議したいと述べた。この事件は、町政の64年の歴史に汚点を残し、住民の信頼を著しく損なうものであると強調した。
町長の西谷信夫氏は、逮捕された職員が総務課の理事である光嶋隆氏で、昨日逮捕されたと報告した。光嶋氏は、平成29年度宇治田原町立保育所一時保育施設等建設工事の入札に関与し、設計金額を業者に教示して落札させたという。入札関連の透明性が問われるなか、特に責任を痛感していると述べた。
事件を受けて、谷口議長は質疑を受け付けた。多くの議員からは、被疑者のみならず業者に対するペナルティの必要性が指摘された。特に今西利行議員は、税金が使われていることから、厳正に対応すべきとの見解を示した。
さらに、議会運営委員会の馬場哉委員長は、重大事件調査特別委員会の設置を提案した。議会として、しっかりとしたチェック機能を果たすことが求められているとも強調した。特別委員会では、事件の原因究明や再発防止について、調査と検討を行う意向だ。
協議会は、今井議員、原田議員からのさらなる意見を聞いた後、全員協議会を終了した。締めくくりに、今後の流れとして特別委員会設置の決議を本会議で行うことが告知された。町の信頼回復に向けた取り組みが急務となる中、議会は対応策を模索していく。