令和3年3月29日に開かれた第1回宇治田原町議会定例会では、多数の議案と決議案が審議された。
特に注目されたのは、今西利行議員に対して猛省を求める決議案である。この決議案は、予算特別委員会での今西議員の発言が議会運営に支障をきたしたことを受けて提出された。原田周一議員は、その提案理由において、「今西議員の発言は会議を何度も中断させ、議会の品位を損なった」と述べ、発言の撤回要求に応じない姿勢について厳しく批判した。
これに対し、反対討論を行った山本精議員は「今西議員の行為は、円滑な議事進行を求める中での純粋な疑問だった」と強調し、議会を自殺行為に追い込む決議は慎重に行うべきだと主張した。最終的には、決議案は賛成多数で可決され、今西議員は再入場を許可され、会議内で反省の意を表明した。
次に、議案の審議では、令和3年度の一般会計予算が賛成多数で可決された。この予算には、新型コロナウイルス感染症に関連する対策や地域の活性化に向けた施策が含まれている。特に、高齢者や子育て世代を意識した財政計画が示され、持続可能なまちづくりを推進する重要なステップとなる。議会側からは、予算の健全性と、負担軽減策に関する質疑が上がる中、町長の西谷信夫氏は将来的なまちづくりを見越した施策を強調した。
また、議案第14号から第35号にかけての指定管理者の指定に関する議案も全て可決された。これは、様々な公共施設やサービスの管理運営が適切に行われることを目的としている。委員長報告に即した形で、町内の各施設の管理が引き続き自治体に委ねられることが決まった。
全体を通じて、議会は今後の財政状況や地域振興に向けた重要な決定を下し、住民の期待に応えるための努力を続けていく必要性が示された。町は、今後も厳しい財政状況を乗り越えるべく、資源の合理化、効率的な運用を心掛けていくという。