令和3年6月9日、宇治田原町の定例議会が開催され、様々な重要な議題が取り上げられた。
森山高広議員は、IT&DX推進課の設置の必要性について質問を行った。氏は、日本がデジタル化に遅れを取っている現状を指摘し、特に本町のIT環境が他国と比較して劣る状況にあると述べた。また、ホームページの老朽化やSNSの活用不足などの課題を挙げ、専門的な組織を設立することで、問題を効率的に解決できるのではないかと提案した。
この提案に対して青山公紀総務課長は、現在の状況下で新たな部署の設置は難しいとしつつも、職員の研修や人材育成が今後の施策において重要であると強調した。また、既存の組織体制で進めることができるとし、職員の能力向上に努める意向を示したが、森山議員は現状維持では課題解決には至らないと懸念を示した。
さらに、森山議員は健康と観光に関する質問も行い、ウォーキングやジョギングをする住民が増えていることに言及した。彼は、本町の散歩道にベンチが不足しているため、増設を提案した。一部の道は通行安全を考慮すると新設が難しいとの意見もあったが、木原浩一産業観光課長は、他府県の事例を参考にしながら検討を進める意向を示した。
また、馬場哉議員は昨年12月に発生した官製談合防止法違反事件を取り上げ、職員倫理の徹底の重要性を強調した。西谷信夫町長は、外部調査委員会を設置し徹底した原因究明を図る考えを示し、コンプライアンスの徹底を約束した。議会における質疑応答を通じて、町の透明性と信頼性を向上させる必要性が再確認された。
このような議論を通じて、宇治田原町の今後の方向性が模索され、具体的な施策の実現に向けた動きが求められている。議会終了後も、町民の意見をとり入れながら、さらなる改善を目指す必要がある。