令和5年3月、宇治市は定例市議会を開催し、様々な施策を議題としました。
注目されるのは、令和5年度の一般会計予算で、総額683億6,000万円となり、前年度比で15億3,000万円増加しました。物価高騰や新型コロナウイルスの影響を受け、市民生活を守るための緊急対策を重点施策に掲げています。
市長の松村淳子氏は、施政方針の中で、特に生活困窮者や子育て世帯への支援を強調しました。予算の中には、水道料金の基本使用料を半額減免する特別措置も含まれています。このように、市民生活を支える幅広い対策が盛り込まれています。
さらに、国民健康保険事業では、17億3,600万円の予算を計上し、保険料を0.8%引き下げる見込みです。健康増進を確保し、生活の質の向上を目指しています。
介護保険事業特別会計にも177億円を計画し、第8期介護保険事業計画に基づく保険給付費を盛り込んでいます。高齢者支援を強化する姿勢が見られました。
また、一般会計補正予算として、3,660万円の増額を計上し、予算総額が722億2,400万円となっています。市道宇治白川線の渋滞対策のための経費も含まれ、地域交通の改善にも意力を注いでいます。
松村市長は「誰一人取り残さない」という基本理念の下、地域の活性化や安全対策に取り組むとの意気込みを表明しました。また、観光振興やデジタル化の推進、地域共生社会の実現など、多岐にわたる施策を展開し、未来の宇治市を見据えた計画を強調しています。
最後に、委員会における質疑応答において、議員たちからは新型コロナウイルスに対する長期的な戦略や食糧問題への対策についての意見も出されました。市は今後も市民と連携し、持続可能な社会の実現に向けて取り組む意思を示しています。