令和元年9月24日、宇土市議会の定例会が開催され、地域の重要な交通インフラや市の行政運営に関わる多くの議案が審議された。
特に議題に挙がった地域高規格道路の進捗に関する中間報告では、地域高規格道路促進等対策特別委員長の今中真之助氏が詳細を報告した。熊本宇土道路に関して、進捗率が35%であることが示され、その中で委員からは「特定の進捗率は把握できないのか」という問に対し、執行部からは「宇土市だけの情報は得られない」との返答があった。委員は今後の情報収集の必要性を強調した。
また、各常任委員長からの報告も重要な内容がまとめられた。総務市民常任委員会の平江光輝氏は、予算関係案件における庁舎建設事業の増額や交通安全対策事業について詳しく説明した。これに対し、委員から「実施内容と地域住民の声を反映しながら進めてほしい」との要望が寄せられた。
経済建設常任委員会では、議案第69号の一般会計補正予算に関する議論が行われた。宮原雄一氏によれば、農林水産業への支援が計上されており、特に担い手育成支援として802万4千円の補正がなされていると述べた。また、商工費の増額も報告され、地域の発展に寄与する施策への期待が寄せられた。特に、プレミアム商品券に関しては、申請率が19.4%であることが報告された。
文教厚生常任委員会では、特に教育に関連する予算の増額措置が取り上げられた。西田和徳氏は、「障害児施設の事業経費が4,510万円増額された」ことに言及し、必要なサービスの提供を強調した。委員からは、施策の実施に向け徹底した計画が求められた。
さらに、請願や陳情についても慎重に審議され、不採択となった項目に対して意見が交わされた。特に、最低賃金の改正に関する陳情では、反対意見が強く表明された。議員は「地方企業に影響を与えるため慎重に考えるべき」との見解を示した。
最後に、発議第2号「高齢者の安全運転支援と移動手段の確保を求める意見書」が全会一致で可決され、高齢者の生活の質を向上させるための措置が求められた。議論の最後には、市長の元松茂樹氏が閉会のあいさつで、議会の協力に感謝を述べ、市政運営に反映させていく旨を語った。