令和元年6月19日、宇土市議会は定例会を開催し、教育や安全に関する質問が数多く寄せられた。
まず、今中真之助議員が児童生徒の安全確保について言及。滋賀県大津市での痛ましい事故を挙げ、「本市では交通安全対策の一環として、通学路交通安全プログラムを策定しいている」と強調した。教育部長の宮田裕三氏は、事故や事件の発生状況を報告し過去2年間での数件の交通事故を提示した。
次に樫崎政治議員が「小中学校におけるいじめ及び不登校対策」について質問を投げかけた。教育部長の宮田氏は、「市内でのいじめの認知件数は、平成29年度が35件、30年度は54件となっている」と報告した。更には第三者委員会の重要性にも言及した。
また、野口修一議員は「歴史資料と図書館の活用」について問題提起。資料の収集、保管、公開に向けた取り組みを求めた。教育部長の宮田氏からは、多様な市民の利用促進に向けた計画が示された。
続いて、指定管理者制度の評価についても多くの意見が交わされた。市民会館の運営に対し、企画部長は「市民文化の向上に努める姿勢を持って運営されている」と述べたが、参加者からのさらなる活性化を求める意見も多かった。
これに対し、教育部長は「運動公園周辺の体育施設の利用状況や、新しいスポーツイベントを通じて地域の活気を創出する重要性に触れた。特に、地元の商業施設と連携したイベントに対する支援があった」と述べた。
最後に、不登校と引きこもりについての質問も行われた。健康福祉部長の岡田郁子氏は、「大人のひきこもりに対する具体的な人数は把握していないとしつつ、支援策の充実に努めている」と答えた。
今回の議会では、教育、社会生活のあり方、安全確保まで、様々な課題が浮き彫りになった。各部門は今後どう取り組んでいくのか、大いに注目されるところである。